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調性のジレンマ [楽理]

 ホントなら増音程について語って行こうと企てていたのでありますが、その話題に行く前にキッチリ語っておきたい事があったので、今回は記事タイトル通り調性を嘯く事について語ってみようかな、と思います。


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Planet D'Rhonda/ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 ジェイムス・テイラーやザ・セクション、アティテューズ等嘗てのダニー・クーチを彷彿とさせてくれるようなイナタい感じの曲に調性がフラフラしていて、その調性の収まりの無さは落ち着きが無い物とは全く異なり、新しい営みの地へ足を踏み入れた時の周囲の感触を楽しんでいるかのような、それこそ自分自身が死んであの世の住み心地を吟味しているかのような物にも投影できるかもしれませんが、あの世の感想をこの世に持ち込む事は出来ないため、この世で味わっているとすればそれは目の前の現実を受け止める事ができぬまま自身が痴呆状態に陥ったり、或いは自分自身が正当化を貫き現実を直面できぬまま多重人格者になってしまった姿とか、廃人となってしまって現実の世界に意識が戻って来れない様なシーンすら投影できるかのような曲なんですな。kootch.jpg

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Good Stuff/ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 この曲を聴くとついつい私はサマータイムを投影してしまうのでありますが、SDのアルバム「幻想の摩天楼」に収録の2曲、「Sign in Stranger」やら「The Royal Scam(=幻想の摩天楼)」をも感じ取ってしまう忍び寄る戦慄が表現されている様で非常に良いですね。


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Miss Marlene/ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 扨て、曲冒頭のイントロ部のコード進行は、それこそロドニー・フランクリンが弾いていてもおかしくない位洗練された感じに聴こえて来ます。それはおそらく脈絡と親近性の希薄な調域へコードが移ろう為に、先を予測しづらい情景に惑わされ乍らも、こうしたコード進行に少々耳が慣れて来ている人達はジャイロが追従するんですね。その移ろい感覚に酔いしれるワケですね。


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Out Of The Ghetto/ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 扨て「Out of the Ghetto」を語るワケですが、その前に前回のブログ記事にて語っていた「The New Breed」の話題をほんの少しだけ引っ張ると、「The New Breed」の曲の一番最後のコードは「D♭7(#9、#11)」なので、こうした「本物の」オルタード・テンション・サウンドを聴かせる所は、このアルバム主人公が思い描く嘗ての思い出やらを鏤めたかのような演出がされている様に私には思えるのです。勿論ドミナント・モーションという方向も避ける様な異端な方面の姿も併せ持っているため、主人公がそうした2つの世界を彷徨う感じが音として演出されている様に私には思えてならないのであります。


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The New Breed/ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 5曲目「The New Breed」は譜例の通り、冒頭のテーマはGM7とGM7augという、通常のメジャー7thとオーギュメンテッド・メジャー7thを移ろわせるように使って来るんですが、雰囲気としては何処かご機嫌な様子を演出し乍らも傍目から見るとどこか奇異な行動を見てしまうかのような感じにすら思えてしまうシーンが浮かぶ様な響きにすら思えます。
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続きは長いと思います



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Weather In My Head/ドナルド・フェイゲン「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 4曲目「Weather In My Head」は、今作中で最もイナタいオーセンティックな路線で、それこそ嘗てのベッカー&フェイゲン、ジェフ・バクスター在籍時の初期SDを彷彿とさせる様な曲。でも2012年という現在、時代が時代だけに音は少々こなれているので、ベッカー&フェイゲンの時代から少し進んで、嘗てのSDのアルバム「幻想の摩天楼」の作りをも思い出してしまいます。とはいえ「幻想の摩天楼」だってもう35年程経過するのでありますが(笑)、当時の音というのは現在の方法論のひとつでもあるので、音のキャラクターが古かろうとも方法論そのものが古いのではなく、寧ろ現在のシステムにおいて古さを演出していくという事の維持の方が難しかったりもするのではないかと感じることしきり。


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調性への直視を避けた後 [スティーリー・ダン]

 前々回のブログでは、ドナルド・フェイゲンの今作「Sunken Condos」は全編に渡って調性を嘯く事は勿論、属和音の位置で解決先をも見越した「お天気雨」の様な情景を例にした狙いは、作品全体に渡って歌詞中に登場する主人公が本当は物事の大抵の事は経験済みで理解可能な物の、その先の更なる理解へは遮断してしまうかのような自我と忘却が交錯している様に投影されているかの様に思えるからに他ならないワケですな。

 若い女性を登場させるのでありますが、その女性への欲情も抱えているに違いないのに、その欲求とやらを露呈せずに寧ろ嘯く事を貫こうとする。いつしか猜疑心に苛まされ目の前の世界が惰性へと変化して自分自身を蔑ろにされたとばかりに否定的な幻影を見ておそらくは罪を犯してしまうかのようなストーリーが投影されている様に思えてしまい、その葛藤や虚無感を音として表現しようとする場合、フェイゲンはこうした「調性の嘯き」を選択しているのだなぁと私はつくづく感じてしまうのであります。


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和音の二度への収斂も亦重要 [スティーリー・ダン]

 扨て、ココの所ドナルド・フェイゲンの新作「Sunken Condos」の各曲考察を繰り広げている私ですが、前回のブログ記事で語っていたのは同アルバム収録の「I'm Not The Same Without You」でありまして、曲ド頭に出て来る「完全四度等音程和音」という和音などポピュラーな枠組みの方からではなかなか聞き慣れない呼称ではないかと思いますので、その辺りをキッチリとあらためて語っておくコトに。


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「なっ!?船員、小田急」 I'm Not The Same Without You /ドナルド・フェイゲン「Sunken Condos」考察 [スティーリー・ダン]

 ドナルド・フェイゲンの今作「Sunken Condos」の作品全体に渡った歌詞を吟味してみると色んな解釈ができるモノでもあり、そうした暗喩めいた所にSDのお二方の楽しみ方があったりもするんですが、私が感じた今作の情景は、老いて行く主人公の前に現れる若い女性というのは実は介護人が医療方面の技師とかカウンセラーの類の様に私は感じるワケですな。女性への欲情を自分自身は嘯き乍らもそうした感情に直視しようとも、先の成就に至るまでの事など頓着したくないという人生の惰性感が投影されている様に思えます。恐らくは嗜好していても直感的にしか判断が及ばず、痴呆すら進行している様を描写しているのかもしれません。


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Slinky Thing ~ドナルド・フェイゲン 「Sunken Condos」考察~ [スティーリー・ダン]

 ドナルド・フェイゲンの新譜「Sanken Condos」が発売されたのを機にこうしてアルバム考察を繰り広げようと画策しているワケでありますが、アルバムタイトルは「水没したコンドミニアム」みたいに理解すれば宜しいのでしょうかね。暗喩に満ちたタイトルは今も健在ですな。
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千里の道も一歩から [MONDO]

 扨て、今回は趣向を変えて話題は「大江千里」について語ろうかと思います。何しろ驚いたのが彼がジャズに転身!?とばかりにジャズ路線を打って出たのですから、コレは色んな意味で注目されるワケですね。ただ単にファン心理で大江千里を語るのは簡単ですが、私のブログでは常に音楽の理論的な部分を詳細に述べているので、大江千里の出すジャズの音とやらはどういうモノなのか!?というのをあらためて語るワケでありますので少々横道に逸れる事もございますがお付き合いのほどを。


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ブレッカー兄弟にポリトーナリティーを視る 【補足】 [楽理]

扨て、前回はブレッカー兄弟の「A Creature of Many Faces」とジョン・コルトレーンの「Giant Steps」を例に挙げて語っていたワケですが、多調的な方面というのは熟知されている人は少ないでしょうから今一度先の文章を判り易く解説したものを今回用意してみました(笑)。


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ブレッカー兄弟にポリトーナリティーを視る [楽理]

 漸くこの話題に至る事ができたという思いですが、私の意図はこの時点では未だ伝わらないとは思いますので当惑されている方が多いのではないかと思います(笑)。まあ、記事タイトル通りブレッカー・ブラザーズに多調(=ポリトーナリティー)を見出すという事を今回は語って行こうと思うワケですが、数日前にも実はツイッター上にてチラッと語っていたモノでもありまして、今回はその辺りを詳悉に述べて行こうと画策しているワケであります。


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マーカス・ミラーのソロ・アルバム「ルネッサンス」収録の「February」に思う [楽理]

 扨て今回はマーカス・ミラーの2012年リリース「Renaissance」収録の「February」について少々詳しく語ってみようかと思います。正直言って私は、マーカスがEBSのエンドースが始まった時辺りから好きではなくなりまして、その原因のひとつにプレイスタイルが変わり音数が増えるようになって行くようになったのと、90年代のアシッド・ジャズやらUKソウル・ブームがあった時でもスラップを押し出そうと波に乗れず、フィンガーでのプレイスタイルを追究できなかった所に三行半を付けてしまうような所があったので、嘗ては結構音を追い求めていたモノだったのですが、サーカスのような芸当に走るプレイは聴きたくもなく興味が失せてしまった事があったモンでした。
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