So-net無料ブログ作成

たまにゃあエレピについてでも [DAW]

え〜、左近治はそれほどまともに鍵盤弾けるワケではないのでエラそーなコト言えないんですけどね、一応人前ではアコピでソロ弾いたりスティーリー・ダンの某曲弾いたりした経験はかつてあるんですよ(笑)。

速いパッセージはムリなので音の選択で勝負!みたいなそんなアプローチでやってのけたんですが、しかしアレですね。鍵盤ってぇのは普段てめーのモンにしている楽器ではないのか余計に緊張するといいますか(笑)。

ベースを肩からぶら下げてステージ立つにしても、そのベースが体から奪われると途端に公衆の面前でハダカにされたような恥ずかしさがあると言いますか、普段から慣れている楽器が如何に防御してくれているのか窺い知れるワケでありますが、鍵盤となるとホントに人前では常に緊張しっ放しですな。指にメッチャ汗かくとゆーか。象牙の鍵盤ってそーゆー意味でも演奏者を手助けしてくれているんだなーとつくづく感心してしまったコトがあります。

まあ、そんな左近治も「エレピ心」というのは備えておりましてですね、私は大抵の場合ローズ一辺倒だったりしますがごくたまにウーリッツァーやRMIの音が欲しくなったりすることはあります。

続きを読む


コメント(0) 

たらの芽 [DAW]

そろそろシーズンとなって参りました山の幸!!

たらの芽とコシアブラは猛烈に好物の左近治であります。最近では緑が少なくなってきたのかスーパーでたらの芽が結構イイ値段で売られていたりするのを見ると、「なんでわざわざ買わないとアカンねん!?」といつも疑問がわいております。秋となればアケビとかもこれまたイイ値段で売られていたり。

まあ、目にする機会が少ないから故販売されるワケでしょうが、音楽に例えれば皆ほぼ同じく十二音を用いているのに、決まりきった音並びにしか手をつけず、ましてや他の世界観を表している音楽に手をつけることすらしない人が殆どだったりするんで、コレは困ったモノです(笑)。

私の言うところの「他の世界観」とは、もはやチャーチ・モードでは形容出来ないモードで構成されている音楽のコトなので、その辺はあらためてご理解いただきたいな、と。

チョット前に「歯の浮くようなポップス」というタイトルで、左近治なりのポップな曲を作ってみてKクリでリリースしたコトがありましたが、実際に導入している和声をひとたび確認していただければ、チェレプニン、コンディミ、ハンガリアン・マイナーやら非常に多岐に渡るモード・チェンジを織り交ぜて作っていたということを、左近治ブログを継続して読まれている方ならお判りになったと思うのでありますが、春の足音を聞くようになり麗らかに「ド」が付くほどのポップスとやらをまたもや挑戦してみようかと思い、今回はサンプル曲を用意することに。

ただ単に知人が初音ミクを持っているので、DAW関連のコトでお邪魔しつつ普段は手元にはない初音ミクとやらを「弄り倒し」していたというワケであります(笑)。こういう時ではないとなかなか初音ミクに触れることはできませんので(笑)。別に触れたく触れていたというワケでもないんですが。

まあ、実際遊んでみると楽しめるモンで(すぐに飽きましたが)、どうせなら自分の作った曲のメロディにやっつけ歌詞でも乗っけてメロディだけ書き出して作らせてもらおっか、というコトになったんで作ったというワケであります。

デフォルト設定の初音ミクのビブラートは非常に人工的なのでMelodyneでピッチ・コレクトしておりますが、ホントは今回用意している初音ミクのデモは、後日友人に「あるテクニック」を確認させるために作ったという理由もあったんですな。

その「テクニック」とやらが、声の「しゃくり上げ感」。

主旋律がバックの和声のどこの度数にあろうとも、概ねしゃくり上げたような「ブリっコ」(←死語)的ポルタメントというのは6度跳躍が多いんですな。その実例とやらをMelodyneで弄るとこうなるよ、みたいなモノを確認させるために作ったというコトなのであります。

概ね人の声の6度跳躍のポルタメントというのは短六度が発声しやすいコトが多いのか、今回のしゃくり上げ部分でも短六度跳躍を用いつつ、ピッチ・コレクトしているワケです。

ただ、困ったのが初音ミクのデフォルト設定で書き出したものの、平均的なピッチが18〜31セントほど低い箇所が非常に多く、今回の左近治のような、モード・チェンジが激しく、度数の遠い所にメロディを乗っけていたりするような和声だと、非常に曲調を阻害してしまいかねないほどピッチが甘いというのを感じたんですな。もちろん、その「甘さ」が独特のキャラクターとして一役買っているんですが、なんでもかんでも初音ミクというワケにもいかないだろうと(笑)、即感じたことではありました。

こんなことを言ってはアレなんですが、私自身はやはり友人のをたまーに使わせてもらう程度で充分かな、と(笑)。

もしも賀来千香子や木下優樹菜やシェリル・クロウの声のVOCALOIDが出たら私は買うと思います(笑)。左近治の官能的なツボというのをお判りになるのではないかと。

チョットした話題をさらってから1年以上は経過しているであろう初音ミクに関してこのように語るなど、いまさら感すら抱く方も中にはいらっしゃるかもしれませんけど、一応私なりに感じたTipsと呼べるような所のネタを披露しましたんで、その辺りはご容赦を(笑)。

でまあ、今回の曲というのはKクリでリリースした「EFX-POP」とはチョット違うんですが、実は制作にとりかかる時の元のアイデアというのが今回のデモ曲だったんですね。かなりベタで組んでいる箇所も多いので(MIDIを)、機械的な演奏に感じる所もあるかと思いますが、その辺りも併せてご容赦願いたいな、と。

元のデモの方では一部コードが若干違うんですね。

例えば「B△7(-13)/C」というのは、以前では♭13th音は使っておりませんし、大サビ部分の一連のコード進行の後半部分では用いていなかったFm9(on G)を間に挟んでいるのも特徴的かと思います。

対象年齢は児童の年代を想定しておりますが(笑)、それでも毒を忍ばせたいといいますか、毒になるようなモノではないけど、こーゆー和声を知らず知らずの内に感じ取ってもらえればな、みたいな配慮をしております(笑)。私自身としては歯ぎしりしたくなるほどクールポコ状態なんですけどね(笑)。

ちなみにこっちのサンプルはメロディ部は普通にシンセに弾かせている方の原案です。


コレが初音ミクヴァージョンですね。


みなさんご存知とは思いますが、「I have no period」というのは訳すと「私、生理が来ないの」という意味ですので、その辺りを加味していただきながら、意味不明の歌詞の中にも意味を汲み取っていただければ幸いです(笑)。まあ、そーゆー男には一生理解できない状況をポジティヴに捉えながらも妊娠期間中は風邪薬だって飲めない所に無頓着な初音ミク、みたいなコトを歌詞にしているのでありますな(笑)。

あ、ちなみにドラム音源はAD(=Addictive Drums)です♪

コメント(0) 

アナログ時代の録音から学ぶ [DAW]

まあ、私の場合はバリバリのカセット・テープ&オープン・リール世代の人間なんですが、極論すればガキの頃の家の車のカーステは8トラのガチャンコだったぞ、と(笑)。つまり、カセット・テープよりもさらに前という時代。

まあ、そういう時代を経験しながらカセット・デッキとやらを手にするようになって自分でレコードから録音する際のレベル合わせってぇのが、ある意味現在の礎になっているのかもしれませんが、その頃多く見ることのできたメーターはVUメーターだったんですな。

で、時代がLCDなどに推移してくると視覚的にもデジタルな視認性が増えてきてピーキング・メーター隆盛となってくるようになったワケであります。

当時の色んなオーディオ雑誌などでもTips的に繰り広げられていた録音のピーク合わせというのがありまして、例えばVUメーターにおいてある曲のピークの最高点を探って0dBに合わせようモノなら、ピーキング・メーターでは+6dB〜8dBくらい平気で超えていたりするんですな(笑)。それでもテープそのものが保持力あったりすると飽和せずに耐えてくれたのがアナログ録音の世界。当時はVUメーター読みで-10dBくらいに合わせて録音していたモンでした。

テープが安物だとすぐに音が割れてくるんで、結果的にメタル・テープが視野に入ってくるワケでありますが、高級機くらいにまで手を出さないとヘッド周りの耐久性に難があったりして、密着度の高いメタル・テープは摩耗が激しくなったりするんで大変だったんですな、コレが。

摩耗もしていないのに、ペンライトとデンタル・ミラーでヘッド周辺の光の湾曲が有無を探っていたら、変なトコ触ってアジマス微妙に狂わせてしまったとかですね(笑)、まあ、色々苦労が伴ったモノでありました。

しかし、そういう時代を経験しているから現在のデジタル録音においてもピーク合わせというのは非常に役立っていると思いますし、過剰な音圧上げにせず、ソコソコの音圧を保ちながら調整するというのは本当によく役立っていると思います。

DAW環境で手軽にVUメーターの特性を読めるのは、SonalksisのFreeGというモノがあったりするんですが、他にもロジャー・ニコルスのInspectorなどは2種類のアベレージ表示が可能だったり(ピーキングも同様)というものがあったりします。FreeGはフリーのプラグインであるにも関わらず、メーターの特性が多く用意されているのでかなり便利だったりするワケでして、使っている方も多いと思います。

先のブログ記事でも、最近の某ドラム音源のマルチ・バンド・コンプによる超高域のイジり具合のいやらしさについてチラッと触れたと思うんですが(笑)、こーゆーのを探るのにはInspectorのAVGでのFast表示が功を奏したりするんですな(笑)。F社のドラム音源「B」とかのスネアの音とかチラ見してやって下さい(笑)。同一ベロシティで連続させても可変するのはマルチ・バンド処理の部分だったりするのが判ると思いますよ、って意地悪な左近治、今日も健在!

ドラムだけではなく、アンサンブル全体としてミックスが出来上がった時のレベルはどんなモノなのか?というと、私の場合は特別な意図が無ければVU読みで-9〜-11dBに合わせることが多く、近年よくある音圧上げのモノと比べると低い方であると思います。というか、VU読みの-6dBから上っていうのは、そこから先は全体のレベルを相当上げない限りなかなか上がってこないとも思うので(笑)、凄い世界を想像できるんですが、ドラムやベースのリズム隊だけのオケでも、音圧上げ系好きな人はそれ近くレベルが行っているコトも多いと思います。

とはいえ他のアンサンブル混ぜてきたってそこから先がすぐに跳ね上がるワケでもないのもVUの特徴的な部分ですけどね。歌モノならばボーカルの処理によってかなり変わってくることもあるでしょうし一概には言えなかったりもしますが。

通常、DAWでのプロジェクトはサンプルレート周波数は人それぞれでしょうが、16ビット環境でやる人はかなり少ないと思うんで24ビットがスタンダードだと思うんですが、16ビットのプロジェクトで先述みたいなことやると音圧上げこそがアウトだったりするんで注意が必要です(笑)。

BTW、ドラム音源における「細心の注意」とやらも、近年のドラム音源のデータ容量やベロシティ・レイヤーなど多岐に渡る高度なサンプル編集から見れば、「PCMシンセ」などと言われたデジタルシンセ黎明期の頃の音と比較すれば、そのリアルさ加減など雲泥の差でありましょう(笑)。MIDIレベルでは打ち込み方すら異質といえるほど別次元かもしれません。

それほど贅沢になったドラム音源とやらも、単体で聴く分にはキャラクターも立っていて、音質面においても耳に抜けてくる触感を活かしたアプローチでリリースしているようですが、いざアンサンブルに溶け込ませると、当初描いていたドラムの音とはどんどん違ってくるように感じられるという疑問というのが少なくとも私の周囲ではよく耳にするコトなんですな。

そんな細部や主観の領域にまで持ち込めるであろう疑問を私などが解決できるわけではないのでありますが(笑)、彼らの疑問に共通することは、MIDIレベルの編集においてもベタで組むワケでもなく、グルーヴィーなズレを率先して導入していたり、ベロシティの編集具合なども凝っているのに、アンサンブル全体として聴いた時に音が引っ込むような印象を抱いている、というワケです。

Waveform_ds.jpg今回画像で用意したのは、ある曲のアンサンブル全体を抜粋した波形エディタ上での画像なんですが、最初の強いアタックというのはキックなんですが、その直前にキックとは相対的に前にある音が僅かに速く鳴っているという音だということが確認できると思います。

一方、次の強いアタック部分は立ち上がり鋭く、前ぶれが無いかのように波形としてはペッタンコ状態でアタックが立ち上がっています。コレはリム・ショットの音だからこうなっているんですが、とりあえずドラムというのはアンサンブル上においても視覚的にメーターで見ても音的に占めている割合というのは非常に高く、音量的にも音圧的にも存在感があり、ましてやキックなどは相当なエネルギーを備えているというワケであります。

しかしながら、それほどのエネルギーを備えているはずのソースが引っ込む!?というのは別な所に問題があるのではないのか?と私は思って提示したことがコンプの扱いなんですな、キックの。

因みに、彼らが言う「引っ込み加減」というのはあくまでも彼らの主観なので、どういう音を基準または理想としているのかまでは把握しておりませんが(笑)、とりあえずはそんな彼らの主観に「変化」を与えようと思って、キックのコンプから設定を変えてみることにしてみたんですな。

コンプやらEQというのは、そのヒトのクセとやらが非常に出るタイプのエフェクトだと思っているんですが、コンプなどのダイナミクス系のエフェクトに関しては、どんなに個人のクセを備えようとも懐がデカくないと対応しきれねえ!という向きがあるように思えますので、画一的な設定だけは避けようと私自身注意を払っていたりするんですが、その彼のキックに掛かるコンプのパラメータを確認してみると、私が思い描くセッティングとは違っていて(当然)、特に顕著だったのがスロー・リリースだったのであります。

コンプの前段にはサイド・チェインド・フィルターによるゲートで余分な余韻はカットしてあるというタイトな音で、その上でコンプの「ズシリ」感を得ようとする音を狙っているというのは単体で聴けばその思いは伝わってくるのでありますが、コンプのリリース・タイムというのが他の楽器でも非常に大味なセッティングなため、メリハリが無かったように感じたので、とりあえずキックのコンプのリリース・タイムだけ短くしてみたら、その彼は納得してくれたというコトがあったんですな。

重要なのは、この件でのコンプのリリース・タイムはたまたまキックを弄っただけで変化を感じ取れただけのことで、多くの曲で活かせるモノではないよ、ということを念押しした上で、他の楽器類にも使用していたコンプ類のセッティングに変化が少ないために(悪く言えば似たようなセッティング)招いているコトだと思うよ、と伝えたワケですな。

アンサンブル全体においてもそれほど楽器のパートが多いモノではないのに、ドラム音源そのものだって音が「立つ」ようにデフォルトで味付けしているというにも関わらず、現実はこういう風になってしまいかねないという悪い見本のようなモノですな(笑)。

MIDI環境の管理や編集大全盛でO2RやDAT直録り全盛という一昔ほど前の時だと、積極的にコンプを扱おうとするコトすら少なかったように思います。掛けなくて済むならできるだけ掛けたくないというような風潮すらあったモンですが時代は変わったモノですな。

多くの楽器で「大味な」コンプを掛けてしまっているものだから音像を平滑化させてしまっているようなモノでメリハリが付かずに埋没させてしまうという結果を招きかねないという例だったのだと思うんですな。ましてや自分の知らない間にマルチバンド・コンプの処理がされていたりすればアンサンブルに溶け込んだ時に立ってほしい帯域とやらは、元から作られたキャラクターの音の狙っている所とは全く違う帯域だったりするんで結果的に引っ込んでしまうという(笑)。

コメント(0) 

ステレオ音源のパン定位 [DAW]

先日、私の周囲でLogicProについて少々疑問を抱えている者が居たので、ついでに語ってしまおうかなと思っているのでありますが、まーココんトコ楽理的な話題ばかりだったのでたまにゃあ息抜き程度にこーゆーネタでもブログの題材にすっかな、と(笑)。どーせまた近々その手の話題になるんだし(笑)。

で、LogicProにおける疑問とやらは別に私が抱えているのではなく、私の知人の方であったのでありますが、ステレオ音源を左右どちらかに少しパンを振りたいけどパンニングだけでイイのかな!?

ってぇ疑問だったワケですな。フムフム、なかなか着眼点というかイイ所に疑問が沸いたモンですね、と。

過去にもステレオという音像がデフォルトとなってしまっていることの弊害を2年ほど前に語ったことがあったと記憶しているんですが、今回の疑問の主はドラムやってる者でして、周囲にLogic使ってるのが多いモンだから買っちゃった、みたいなそんな人なワケです(笑)。ただドラムやってるとはいえコードネームやらには我々が相当叩き込んだため楽理面においても話は付いて来れるようにはなった人、というイメージを抱いてもらえれば伝わりやすいでしょうか。

ラウンジ的なミックスを施したかったのか、ドラム音源はマルチアウトにアサインされてそれぞれの音は自分の好みに配置させてステレオイメージを作り出しております。ただ、いわゆるラウンジ系の音をイメージしているので彼の場合は「かみしも」で言えば「かみて」(=上手)すなわち聴衆側の向かって右側にドラムのそれらのキットの音を寄らせたいけど、コレでイイのかな!?という疑問だったワケですね。

マルチアウトにアサインして各音を適度に振りつつ、さらにそれらを2chにバスでまとめていたミックス音をパンニングさせていた、という方法を採ろうとしていたワケですね。

正解というのは厳密に言うと無いと思うワケですが、私の提示した方法というのはバスにステレオでまとめるまではオッケー。その後のパンニングはパンで振るんじゃなくて「Direction Mixer」で振る、という所が重要になるとアドバイスしたワケですね。

厳密に言えば、Direction Mixer側で定位を振ってステレオイメージを「等しく」左右どちらかにシフトさせた後、Direction Mixer側で得た定位と似た定位の位置にフェーダー上のパンを振って、そのルーティングをAuxに戻してセンド類をポストパンさせて、この場合重要なのは3dB補正を行う方がイイのですが、プロジェクト全体に3dB補正を施したくなければSonalksisのFreeGを使うということを奨めた左近治だったんですね。

別に正解はないですし、人間には中央の耳なんてぇモノは存在しない(笑)。どんなに健常な耳の人であろうと片耳ずつ感度を調べれば10dBくらいの差はあって、それを脳で補正をしてステレオ感を構築しているのが実情。

ドラムってぇのは出音の存在感でどうにかなる部分もあるんで、私の推奨したものでなくてもミックス的に良くおさまっているのであればそれはそれでイイんでしょうが、極端な例で言えばステレオでトレモロが振れるエレピなど。エレピそのものは左右どちらかにパンニングしたいけどトレモロのステレオ感をもある程度保持したいというシチュエーションの時に必ずしや糧となるだろうと思って、先の方法を推奨したワケであります。

フェーダー上のパンだと左右の信号の音量バランスが変わるだけなので、左右どちらかにパンを振った時点で元のセンターのイメージ具合というのは失ったイメージとなってそれがどちらかに振れている音を聴くことになるワケです。Logicのマニュアルでも述べているとは思うんですけどね。私の先の推奨した例だと、元のセンターのイメージをキープしながら音像がシフトすることになるので、不自然さが少なくなるんですな。

また、最近のドラム音源の音によってはステレオでひとつのキャラクターを作り出しているのが多くてですね、センターのイメージをキープしてやりながら定位を弄らないと元のキャラクターを失うモノもあるんですな。

とまあ、老婆心ながら語っているワケですが、こういう痒い所にも手が届くのはLogicの秀でた部分のひとつでもあると思うんですが、おそらくはその彼自身、ただ単にパンを振っただけの不自然さを感じたんでしょうな(笑)。

ただ、DAWアプリケーションである程度のアンサンブルを構築できるようになったとはいえども、出したい音が阻害されることなく録音され、そのイメージをミックスする、という所が一番重要だという所は忘れてほしくないんですな。特に楽器やる人間とすれば重要な部分だと思います。
コメント(0) 

西海岸サウンドとやらは・・・ [DAW]

扨て、ジェイ・グレイドンとランディ・グッドラムによるユニット「JaR」のアルバム「Scene 29」の国内盤はまだ入手していないものの、海外盤は有しております。

以前のブログでも触れましたが、このアルバムにはドラムにはTOONTRACKのSuperiorが使われているようでして、「らしさ」を感じるワケでありますが、左近治がよ〜く用いるドラム音源で名だたるものはXLN AudioのAddictive Drums(以下AD)か、TOONTRACKの「Superior 2.0」でありまして、正直なトコロBFD2は様々な理由により私は嫌いなので所有していないのであります(笑)。

但し、これらのドラム音源というのも使い分けは勿論しておりまして、特にSuperiorの場合は一旦アナログを介在させて作ることが多いのであります。これには色んな理由があるんですがとりあえずはSuperiorを使う時はアナログ介在が私は好きなのでありますな。

チョット前のブログでも触れた理想的なドラムの音というのは、ザ・セクションの3rdアルバム「Fork It Over」収録の「L.A. Changes」という曲などは代表的な垂涎モノのドラムなのですが、まあ、西海岸サウンドにイナタさがあった最後くらいの時期のアルバムとでも言えばいいでしょうかね。ジェイ・グレイドンやらデヴィッド・フォスターやらマイケル・マクドナルドなど、どちらかというと西海岸の音楽シーンからイナタさを消し去った人達と揶揄されるコトもあるんですが(笑)、スワンプ系サウンドが好きな人というのは特にキビシイ耳でこれらの方々を聴いているのではないかと思います。Forkitover.jpg

まあ、ATTITUDESやらCDリリースされないものかと私は首を長くして待っているクチではあるんですが、西海岸に限らず、ある特定の時期から音楽が変容したのはシンセサイザーやらリバーブ群の発達が大きく影響していたのではないかと思うワケですね。

エンジニアやスタジオにもよりますが、概ねCTIレーベル系の管楽器のアンサンブルでの浮かせ方、みたいなミックスは非常に特徴的ですし、金物類のコンプの掛け方にもCTIはチョット特徴的だったりします。MCAだとバタ臭い中音域が実に官能的だったりというミックスが多かったり、レーベルの世界観みたいなモノはあったと感じるんですな。特にCTIのEMTとおぼしきリバーブの音などは、現在のDAW環境においても非常に役立つお手本ミックスのようなモノが沢山あって、私はよくお手本にしております。

イナタさを残すには過剰な残響は不要なのですが、よほど人工的な音ソースではない限り、どんな音にも残響が付加された上で構築された音であることを、普通の人は全く感じることなくそれを受け入れているワケですね。無響室での音の経験が大きかった左近治は、あの経験があったからこそあらゆるソースの「アコースティック」な音の本質をイメージできるのかもしれません。

そもそもアコースティックという言葉の意味というのは、共鳴や干渉を伴って構築された音のコトなワケですから、電力いらずというのがアコースティックという風に間違って意味を捉えているとトンデモないコトになっちゃうんですな(笑)。

いわゆる初期反射部分の「アコースティック」な成分が音質キャラクターをかなり決定しているワケなんですが、音ソースが発音してから概ね10msec以内の世界に凝縮されていたりするモノでして、ココを見抜くコトがミックスにおいてはかなり役立つコトが多いんですな。

例えばEQやスペアナを確認してみても、DAW初心者の多くの方は、市場のCDと比較してもEQやスペアナレベルでは周波数やレベルを満たしているのにコモった音になってしまっていたりとかそんな経験をしている人は、音の減衰部分に耳が向いていないから陥るワナでもあると言えましょう。言葉で例えるなら母音の減衰具合に耳行ってない、みたいな(笑)。

さらに例えるなら、ドラムの音は「叩くのみ!」みたいな(笑)。ドラムで減衰部分に注力するとしたらシンバルを途中で手で止めるような「チョーク」が一例に挙げられますが、あらゆる音ソースに対して減衰時間に注力する、というコトが重要だと思われるですな。

何も知らずに色んな音ソースかき集めてミックスすれば、誰もが低域部分というのはエネルギーも増してふくよかになりますが、EQでハイをブーストせずに高域にツヤを出すような方法とか、色んなテクニックはあるワケですね。

EQのピークとしては現れないものの、特定帯域の減衰に変化が現れることなど、コンプなどを使っているわけでもないのに現れることがアナログ回路というのはそれが全てではないものの、そういう特性があったりするものでして、厳密に回路プロセスやらを熟知していなくても、それが自分の好みにあったキャラクターとして受け入れている人も多いでしょう。

だからといって特定帯域を無理矢理エキスパンドさせたりすれば不自然な音になりかねません(笑)。音のオイシイ減衰具合やら「アコースティック」な成分をゲートを使って見抜いたりすることがミックスにおいては重要な要素であるワケでして、折角素晴らしいリバーブというエフェクトがあってもふくよかすぎて使う気になれないというような人は概ね、元ソースの音と残響が作り出す特定帯域の「かち合う」音や減衰具合の調整がヘタだから避けてしまうのではないかと思うんですな。

この辺りを熟知されている方なら、どんな道具を使っても狙った音が出せるでしょうが、イメージとして一番伝わりやすいのはAPIの音でしょうか。APIを用いずとも、音響的な特性を見抜ける人でしたら何を使っても大丈夫でしょうけどね(笑)。

そうすると、イナタさの中にある隠れた「残響」とやらを付加させることができるようになると思うんですな。但し、「音源」の場合はムダに残響が付加されていたりするものもあるんですが、これを削ぎ落としつつ「利用する」ことも必要ですし、一筋縄ではいかないものでもあるんですが、残響と直接音の減衰に耳傾けることが重要かな、と思うワケです。

音を出すことは簡単ですが、音を切るのは難しいワケですよ。切るタイミングそのものは合っていても滑り台のスロープ加減を知らないとダメってこってすわ。今回は結構重要なコトを述べているのはですね、JaRのScene 29のジェイ・グレイドンの憂いている要素に更に私が感じたことを「付加」しているワケであります(笑)。


コメント(0) 

たまには大量リリース [DAW]

明日、2008年12月5日リリース予定曲は普段よりもかなり多くラインナップしておりまして、もちろんウォルター・ベッカーやらキャラヴァンなど非常に多岐に渡るモンドな内容となっております(笑)。

今年を振り返れば、ベッカー先生の新アルバム発売を機に完全に楽理面の話題に火が付いてしまったな、と。それまでも楽理面では色々話題にしてはおりましたけど、より深みのある話題を語るには、お手本というべき方を取り上げなくてはならないだろうという思いがそうさせたのでありました。

1オクターヴを12音に分けた平均律を通常私たちは使うわけでありますが、たった12個の音にもこれだけの可能性があるということをあらためて楽理を通して、或いは実態に則して痛感するワケでありますが、占いのように「たった12個」の星座に分類して語るような簡便さがある、という風に思ってもらっては困ります(笑)。

占いというのは「へびつかい座もあるよ」というツッコミ抜きに(笑)、とりあえず人としての社会での営みは非常に多岐に渡るもので、自分だけの融通が利かない制限下で生活していて情報や行動も非常に多い。そういう中で、端的な発言やらアドバイスというのが人によっては「寓意」となるワケで、それを生活の中でうまく活用して注意を払ったりするワケであります。

交通事故には散々注意を払っていたのに車庫入れでクルマぶつけちゃったとか(笑)、家に着きそうな所でサイフ落としたとか、電車で目的地に着いたら油断して足ひねったとか、こういう油断を「寓意」が助けてくれるかもしれません。

音というのはある意味真逆で、知れば知るほど12個の音に深みを増します。普段耳にしないような和声などキッチリとチューニングされた楽器でないと判別しにくいのに、なぜかチューニングやら調律は多少曖昧で済ませていたりするのに、その音を試そうとしたり。

楽理面も厳格でなければならないのに調律が曖昧じゃ本末転倒だろ、と。シンセで鳴らすから調律いらず、という環境の人が増えてはいても、普段効き慣れない世界の音に目覚める人が顕著に増えたとは言い難い(笑)。音の聴き方に「油断」があるから結局聞き流してしまっているコトの方が多いのではないのか!?というコトに首肯してしまうワケであります。

「んな、集中して聴いてばかりいられねーよ」という声もあるかとは思います(笑)。

だけれども、「絶対音感テスト」やら「可聴帯域テスト」なんてテーマ掲げるとたった一音に注力してしまうんじゃないでしょうか!?

普段の聴き方ばかりだと結局見落とす(聞き逃す)ことが多いということでもあるのでしょう。人によっては再生装置やらスピーカーまたはヘッドフォンを変えることによって、それらの差異感から音を見抜くことだってあるでしょうが、アレコレ変えることが功を奏したとしてもそれは受動的な理解でありますよね。

音をもっと積極的に聴いてほしいな、と思うばかりです。洋楽を普段聴き慣れない人だって空耳アワーだと聴く気になるみたいな(笑)。

あるキッカケを元に、普段聞き流してしまいそうな音に注力できるみたいな、そういうのが今回リリースのテーマでありまして、いろんな曲を用意したというワケであります。

まあ、各曲解説にしても力入れますので楽しんでいただければな、と思います。


BTW、私自身チョット息抜き程度に今回またまたサンプル曲作ってしまいまして、MIOの内蔵エフェクトを使って「注力」してみたんですな。一番力入れたのはSCフィルター動作によるゲートですが(笑)。

前回のサンプル曲同様、非常にリバーブの深いKompaktのGMキットのドラムを敢えて使っております(笑)。ゲートで切った音にどれくらい彩り添えられるか、みたいな(笑)。

ドラムはNI KompaktのパッチをKontaktで読ませて9つのマルチアウトをさせてます。

ベースはScarbeeのBlack BassにアンプシミュをEQとコンプ類掛けて打ち込み。

ギターと歌モノはApple Loopですね(笑)。

ドラムの音はハットを除いて全てにゲートを掛けて、元の音に「潤沢」に含まれる残響をカットしています。ややもするとロール部のシズル感すら無くしてしまっていますが(笑)、他の音源だとこういうセッティングでも巧くいったりするんですが、今回は切り過ぎました。というよりMIDIベタ打ちだからイケねーんだろ、コレ(笑)。

ゲートを単一ソースで使う時は極力速いアタック・タイムで設定してやればある程度狙った音はすぐにできるんですが、ハナからドラムキットのミックスされたオーディオ・ファイルからハットだけ取り除きたい!というような人はおそらくDJシーンやらの方々にも多い声なのではないかと思うんですが、ゲートのスロー・アタックというのはこういうシーンで使うと功を奏します。

もちろんサイド・チェイン・フィルター動作が可能なゲートというのが重要なんですが。帯域を絞ってSCが動作するようにセッティング。この帯域選びがキモですが、概ね110前後のbpmなら20~35msecのスロー・アタックで設定してやればハットだけ消えてくれたりします。ただ、帯域選びは答というものが無いので色々試してみてくださいな、と。

最後にはゲートのテクニックやら語っておりますが、まあ、ゲートも蔑ろにしないでやってくだせぇってコトで。


コメント(0) 

トランジェントやらを弄ってみることに [DAW]

先ごろリリースされたMetric Haloのドライバ&ソフトV5.1の中に新エフェクトである「Transient Contlrol」なるものを使ってみることに。

今回もサンプル曲を用意したんですが、シンセ音のApple Loopに安直なキックを混ぜただけではありますが、このキックは今では旧製品となってしまったNative InstrumentsのKompaktに付属したきたサンプル「GM Kit」のキックを使っています。

Kompaktを持っている方ならお判りとは思うんですが、このGMキットはとても潤沢な残響が原音に付加されているため(笑)、深いリバーブがとても不快に思われる方もいるでしょうし、そのまんまじゃ扱いづらい音だと思います。

今回わざわざこれを用いた理由はというと、やはりゲートの重要性。ゲートとはいえ帯域全体をカットしてはダメなので、セルフ信号をトリガーとするサイドチェイン・フィルター動作をしてくれるゲートを使うことが大前提。

まあ、そうして不要な残響をカットして若干コンプを掛けて味付けします。これもSC動作のコンプではありますが、SCフィルターとしてのサイドチェインのコンプってぇこってす。ディエッサーのような働きですね。

そうしてトランジェントを弄るワケですが、そもそもトランジェントとは原音の忠実性の部分を弄るようなエフェクトだと思っておりますが、左近治はその原理がどうなっているのかは詳しく知りません(笑)。おそらくノイズ・シェイピングの発想から生まれたものではないかと思います。

44.1/48kHzのような低サンプルレートでもその効果を出すには、粗いノイズ・シェイピングやら、サンプル間補正の「均し」の曲率というのはおそらく色んな方面で研究がなされているのだと思うんですが、このサンプル間の部分に効果が発揮されるような原理なんだろうと思っております。

ノイズ・シェイピングを積極的に音作りにおいて活用していたのはKORGの01/Wシリーズだったと思い起こさせるワケですが(それでもガラリと変わるようなモノではありませんでしたが)、ノイズ・シェイピングを音作りに活用したものは一昔以上前の時代でもあったことなんですな。

まあ、その時代のデジタルの忠実性など、ごくありふれた44.1kHzのサンプルレート周波数の帯域内においても現在と比較すれば忠実度で言えば劣るモノだったであろうと思うワケでありますが、そういう世界を音作りとしても積極的に応用できるようになったのはイイ世の中になったものだと思います。ある意味ではフォトレタッチソフトなどでコントラストやらを弄っているようなモノなのかもしれませんが。

まあ、本題に戻るとしまして、前半2小節が生のKompakt音源のキックの音、後半2小節が左近治編集の音、というワケであります。

ひとえにコンプの動作というのもアナログハードの名機と言われるものでも操作可能なツマミやノブというのは意外に少なかったりします。可聴帯域をいくつかに細分化して見れば、全帯域等しくリニアに連動して動作するのではなく、実際にはその可変量に応じてほんの少しだけ特性が変化したりなど様々です。それにより特定の帯域には非常に僅かな時間差で応答の遅延やらギャップが生じたりするというのがアナログ回路というワケですな。また、そういう変化を敢えて狙って作っていたりもするでしょうし、僅かな差というものが音質に独特の質感を付加させることにもつながるというワケです。

その僅かな時間というのは、MIDIの1バイトのデータ転送よりも短い時間内で動作していることが殆どだと思います。1サンプル長に匹敵する短い時間でも応答差の違いというのは起こり得るでしょうし、それがキャラクターとなるワケでしょうな。

ノイズ・シェイピングやら高サンプルレート周波数を扱うと、通常の可聴帯域外の帯域であっても処理することにつながるのでありますが、耳に聴こえない音を扱うのは無意味とばかりに高サンプルレート周波数を扱わないというのはあまりに勿体ないわけでして、高サンプルレート環境だからこそ、可聴帯域外ではなく応答部分を積極的に処理させるような使い方で音を弄るという視点で高サンプルレートを扱うと功を奏することが多いと思うワケですな。

「応答」とは、アナログ回路にある僅かな遅延をよりリアルに処理させることで生じる遅延差とか、イコライザーなどの応答特性にも現れますし、時間差だけではなく、音や処理の忠実度(EQで例えるならカーブの特性の忠実度と言えば解りやすいでしょうか)にも現れることについて左近治は語っているのであります。

現在では実際に楽器を弾かなくともリアルな音を得られる環境にありますが、高サンプルレートを毛嫌いする人の多くは、ソフトシンセ類を多用する人が多いように見受けられます。ソフト音源であろうともソフト・サンプラーなら処理自体は比較的軽快なソフトが多いので沢山扱うことは可能でしょうが、ソフト音源よりも軽快な動作をしてくれるソースは生のオーディオトラックなんですな。つまりテープレコーダー代わりとしてトラックを扱えば、エフェクト側でより高サンプルレート周波数を積極的に使うことが可能ともなりますし、自動化(トータル・リコール)が便利だからとばかりに音源側の動作を重視していては勿体無いと思うんですな。

というわけで、おとの忠実度やらを扱う処理を時間的に見た場合の重要性を語ってみたつもりでありますが、左近治本人はトランジェント弄って悦に浸っているだけであります、ハイ。


コメント(0) 

アナタのDAW環境のサンプルレート周波数はDAWかな? [DAW]

左近治のDAW制作環境は24bit 96kHzが標準である理由は以前にも書いたことですが、文字だけではなかなか伝わりにくいのではないかと思って、今回はデモを用意したというワケであります。

一応、制作環境は

Logic Pro 8.0.1とNI Kontakt 3でして、ドラムパート用のトラックはオーディオのApple Loopsを1つ挿入。このドラムトラックにはWaves L3を挿入。

Kontakt 3は新たに追加されたサンプル「Band」>「Guitar」の中のRock Guitarを選択して読み込ませ、Logicのリニア・フェイズEQを1つ挿入して、3~5kHzを標準のQ幅にてややブーストしているだけです。このトラックのMIDIデータは左近治のやっつけMIDIという内容(笑)。


扨て、Apple LoopとKontaktしか使わないというこの環境。当初は左近治のデフォルト環境である24bit 96kHzで制作して、それをバウンス。プロジェクトデータはそのままに、Logic 8のサンプルレートを44.1kHzに変更しちゃいます。

そうすると、全てのプラグインやらApple Loopやらソフト音源も新たなサンプルレートのレンダリングのために再読み込みが済んだ後、24bit 44.1kHzにてバウンス。

ふたつのバウンスしたファイルの後者、つまり44.1kHz側の方はディザ処理の前に一旦ビットデプスはそのままに96kHzにリサンプルします。

その後両者のファイルにディザ(どちらもPOW-r #3)を施し、その後16bit 44.1kHzにコンバート、という内容です。ディザの手順については以前にも詳しく語ったのでここでは詳しく述べません。


現在DAW環境を有している人なら誰にでも判ることではありますが、そういう環境に慣れていない人が「それほど大した差はないだろ」と誤解してしまいそうなのがデジタルの世界。今一度こうして露にする必要があるかな、と。

そうして用意してMP3にしたってぇワケですが、最初の方が24bit 96kHzで制作を始めた方で、後の方が24bit 44.1kHzで制作したデモという風に再生されます。



MP3に変換する前の両者のオーディオファイルをSoundtrack Pro2に取り込んで周波数スペクトラムを見ていただくとこれだけでも歴然としていますが、ナイクイスト周波数付近のフリンジ部のロールオフが強く、高域フリンジが減衰(あるいは無)になっているのが44.1kHzというのが判ります。

96kHzで制作した方は、出来る限りギリギリまでロールオフを抑えているという周波数スペクトラムになっているのも判ると思います。

samplerates_compared.jpg


本来ならこの帯域のロールオフがこれくらいでは音質がこれほど変わることはないんですが、これは元の制作環境における周波数レスポンスの違いや、エイリアスノイズの影響や、ロールオフの影響、EQレスポンスの鈍化によって音が変質する(Kontaktのプリセットのエフェクトをそのまま使用)という現実がお判りいただけるかと思います。

というのも各プラグインもエイリアスノイズを極力排除するように設計されているワケでありますが、そのためにはある程度フリンジ部よりも離れた所からロールオフさせないとダメなんで、高域レスポンスは鈍化し、排除しきれないエイリアスノイズが可聴帯域のかなり低い方まで影響を及ぼすワケですね。これがたかだか2トラックでこれだけ顕著に現れるワケですから、さらに多くのトラックを扱っていると、自ずと「不必要な」低域ソースの集合体がトータルの音像に影響を及ぼすことにもなります。それ以前に音がコモって聴こえると思うんですが(笑)。難聴の人でも違いが判るくらいでしょうから、DAW環境のサンプルレート周波数設定は侮れないワケです。各人の好みにおいて自分の制作環境のスタンダードを有することが重要で、なにも24bit 44.1kHzを否定しているワケではありません(笑)。寧ろ、それをポジティヴに音作りに利用することも充分有り得ることです。

が、私は24bit 96kHzでの制作が全体としてスムーズに進むので24bit 96kHzを選択しているのであります。

192kHz辺りを視野に入れると、ハードウェア部分の高調波の遮蔽設計が更に厳格化されているモノや、クロック精度も相当高めないといけませんし、それらのトラック数が増えると、強制的にディザを書き込まれる環境だとさらにデリケートでクオリティをさらに求められますし、なにより通常のハードディスクでは音を上げて再生トラック数も限られてしまうのがオチ(笑)。交流電源ですら電柱の所と部屋に引っ張ってきたコンセントの所では厳密にはブレているワケで、電源部もかなり厳しく追い込まないと192kHz環境というのはかなり扱いが難しいと思います。

兎にも角にも、たかだかサンプルレート周波数と決め込んでソフトシンセを沢山使いたいからとか、処理を稼ぎたいからという安易な理由で低サンプルレート周波数を選択してしまうと痛い目に遭いかねません。

楽器屋の店頭とかでデモを聴く場合は極力24bit 96kHzを標準にモノ選びした方がイイと私は思います。人それぞれかもしれませんが(笑)。
nice!(0)  コメント(0) 

ダイナミクス系とEQだけでトコトン遊ぶ [DAW]



たまにゃあデモでも聴きながらブログでも書いてみるのもイイのではと思い、早速作ってみることに。

音作りのテーマはタイトル通り。

4小節のループですが、スネアとベードラとハットは左近治オリジナル秘蔵サンプル(笑)。

クラップ音とVoiceは先のBattery 3のArtist Kits 2に含まれていた音を抜粋(笑)、そしてバックに流れるパッド音はApple Loopという、とても安直なモノであります。


1小節目は「秘蔵サンプル(笑)」の原型ですね。実は2小節目がキモなんですな。

2小節目は某社のチャンネルストリップ(サイドチェイン・ゲート&サイドチェイン・コンプ)を通していますが、コンプはメチャクチャ速いアタックタイム(ミリ秒以下)で薄くかけている程度。リリースタイムも短め。ゲートをキツ目にかけて、原型よりも薄目の音に加工。

それなのに3小節目はU87のEQ特性を通してパラ出ししたものを逆相にして混ぜてこれまた2小節目とは違う某社のマルチバンドのリミッターで味付け、と。

4小節目は3小節目よりもさらにキワ目にかけています。

ゲートでこんなに切ったにも関わらず、原音に残る残響部分を持ち上げたという行程なんですな。


このデモにはベース音も他のアンサンブルもパッド音を除けば皆無。

元のチープな音に迫力を持たせて、外部のリバーブに出来る限り頼らないで音を変えてみるというやり方なのであります。

3~4小節目の音は最近の音の傾向ではないのは確か(笑)。だけれども、他にベースや伴奏が入ったりしてくると、これでも物足りないくらい「なじむ」モンなんですな。不思議なことに。もちろんアンサンブルに使用する楽器の音によってその印象はガラリと変わりますが。

最近はドラム音源が結構ブームなので、単体デモの音像だけで選んでしまうと、他のアンサンブルの妙味やらを知らないと、オケに突っ込んだ時拍子抜けしちゃいかねません(笑)。

ドラム(キット)単体の音に惑わされずに製品選びした方がイイですぞ、という気持ちの表れでもあるんですな(笑)。

だからこそ今回のデモの原型はチープにしてあるという底意地の悪さを垣間見せた左近治でありました(笑)。
nice!(0)  コメント(0) 

Logic Proでのディザリングのお話 [DAW]

Logic ProではPOW-rディザリングというアルゴリズムが3種類内蔵されているワケですが、MOTUのDPをメインに使用していた頃のオーディオの扱いは、ディザは通常切っていて、プラグインでディザをコンパウンド出来るタイプのものも切っておりました。最終的なCD-DAフォーマットにする際にディザを使うワケでしたが、元が24ビット44.1k/48kHzの制作環境だとディザを施しても、ノイズシェイピングが上方に「逃げて」くれないので、DPのディザは使っておりませんでした。

例えばApogeeのUV-22HRというのはかけ録り形式のようなステップを踏むので間違った施しを回避できるという面もあります。

ステップを誤った例というのは、概ねノイズシェイピングの「逃げ」を作れないことで、ナイクイスト周波数上限付近のノイズフロアを増大させてしまったり、或いは全帯域のノイズフロアを均一に増大させてしまったりとか(笑)。

ディザ処理のステップで重要なのは

●処理以前の制作環境が高ビット、且つ44.1kHz/48kHzよりも上のサンプルレート周波数が必要
●ディザを施す時はビット数のみ落として、サンプルレート周波数コンバートを同時に行わない

この2点に尽きると思うワケですな。

例えばCD-DA規格の「16ビット44.1kHz」へ最終的にコンバートするとして、私の場合は元の制作環境は24ビット96kHzなワケですが、Logic Proのディザを使おうが、外部のディザを施そうが、ディザを施す時はビット数を落とすだけに留めます。

この変換時には化粧で例えたらファンデーションをたっぷり塗り込むのと似たようなもんなんで、レベルが増大します。0dBのポイントでレベル合わせしていると僅かにレベルは超過するので、ディザ処理後のレベル調整或いはそれを見越したレベル設定が必要であります。

ノイズシェイピング処理も行うディザのアルゴリズムだと、44.1kHzのナイクイスト周波数つまり折り返し周波数付近のノイズフロア増大は起こらず、96kHzのサンプルレートならノイズシェイピングのノイズフロア底上げは96kHzの上限付近に推移するので、これが「逃げ」。

44.1kHz/48kHzで制作していたした場合、一旦24ビットの等倍上のサンプルレートに「リサンプリング」する必要があるかもしれません。

但し44.1kHz/48kHzでソフトシンセやソフトサンプラーを用いた制作環境の場合、以前の記事でも書いたように、その時点での音源そのものが発する「エイリアス・ノイズ」の影響を受けてしまうので、ここを注意しながら制作すればハナから44.1kHz/48kHzで制作しても弊害は少なくなるでしょうが、EQのレスポンスは設定こそ同じであっても全く違ってくるので注意が必要ですし、エイリアスノイズを気にしながら制作するよりも高いサンプルレートでやってしまった方が作業的には非常にラクなワケですね。

こういった理由から左近治は24ビット96kHzの環境を選択しているのであります。着うたと言えど、この辺りは侮れないんです。


ディザを施して「16ビット96kHz」のファイルが出来たら、それを44.1kHzなりにサンプルレート周波数のみをコンバートします。これ自体はLogicだろうが外部の波形編集ソフトであろうが、ナイクイスト周波数直近のフィルタリング処理は色々クセがあるものなので色々試されるのが宜しいかと。なんだかんだ言ってUV-22HRを使う時が一番手っ取り早いんですが、Logicユーザーならなるべく本体の備える機能を存分に発揮して使った方が満足度も高まるのではないかと(笑)。

多くの売り物のサンプル音源も、波形レベルで確認するとディザやノイズシェイピングの処理手順を誤ってしまってノイズフロアを増大させているサンプルというのをこれまで結構確認して参りました。結構著名な音源でも普通にリリースされていたモンです。最近では見かけることが少なくなったようですが。


私自身はディザを施して最も顕著に音質差となって現れてくれるソースというのは、身近な楽器で言うならフルートですね。特に強くブレスした時などは顕著ですね。囁き感というか、その手の音の変化が顕著に現れます。

Logic ProやUV-22HR以外のディザのアルゴリズムは、場合によってはその「囁き感」が完全に均されてしまって埋没してしまうものもあります。私の知る限りだと、ディザを徹底的に細かく編集できるのはAdobeのAuditionだと思っていますが、Reaktorのユーザー・ライブラリのFinal Prozというディザは秀逸に値します。ただ、Final ProzのTriangularだとハイハットの音が、ふた昔ほど前の3348系っぽいクセのある高域になってしまうんで、この辺りも色々試す必要があるでしょう。

もちろん左近治はそれに応じて色々使い分けているんですが、音質差が判るくらいのコンバーターやインターフェースはやはり必要だと思います。外部クロックジェネレータを使っていれば更に顕著に現れます。

左近治は底意地が悪いのか、そういう間違った手順で敢えてブログで視聴用にアップロードしてみたりとかしてみたこともあるモンですが(笑)、どういう反応を示してくれるモノか、少々イタズラ心が疼いた時もあったモンでさぁ(笑)。

age under 12からはDAW制作の始まりというのが珍しくない今日。今宵もまた老婆心ながら間違ったディザのステップ踏まないようによいこのみんなへTipsとまでは言わないけれども披露した次第でございます(笑)。
nice!(0)  コメント(0)