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フォト・ムジーク/坂本龍一のCDとは!? [YMO関連]

 扨て、前回の記事にてチラッと出て来た坂本龍一の曲「フォト・ムジーク」について折角なので語っておこうかと思います。
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 フォト・ムジークとはドイツ語の「Foto Musik」の事を指している様でありまして、YMOの人気が大爆発してNHK-FMでのサウンドストリートという番組で火曜日を担当する事になった坂本龍一が、番組タイトル曲として最初に用いていた曲が「フォト・ムジーク」という曲だったのであります。

 チープなシンセ・サウンドという感は否めず、その後のアーバンなビートとリフが垣間見えるのが涙ぐましいと言いますか(笑)、初期の坂本龍一の作品はクサい位のB級C級(良い意味で)を感じさせるベッタベタなメランコリックな雰囲気も兼ね揃えていたりもするんで、意外に初期の坂本龍一はキャラ迷走していたんだなーと(冗談です)思ってしまいます。
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 コロンビア時代に残した坂本龍一の曲「Dragoon」も、知らない人に聴かせれば村松健とダマくらかしても信じてしまいそうな感じだったり、KYLYNの「E-Day Project」のベッタベタ感とか、カクトウギ・セッションの「カクトウギのテーマ」とか結構ベタな感じも臆することなく披露していたモノだなーと思ってしまうモノです。「Dragoon」に関して言えば、少し前にリリースされたベターデイズ時代の坂本龍一のCDに収録されていたりするのですが、YMO人脈とは少し違うKYLYN系人脈というのが貴重な所でしょうか。ある意味この時代のYMO人脈&ベターデイズと言えば「Tokyo Joe」の方をYMOファンなら知っている方が多いとは思うんですが、彼方の稀少性は渡辺香津美が唄っているという所がポイントだったりしますので、別な意味でも貴重だと思います。その後数年経過してサントリーのCMソングとして「Dear Liz」の坂本龍一&渡辺香津美バージョンが流れる事になったワケですが、コレはベターデイズ音源ではないので注意が必要です。
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 まあ70年代末から80年代初頭にかけては坂本龍一のキャラが固まる直前辺りというのは色々なスタンスがあって興味深いモノですが、「ウォー・ヘッド」が出た辺りと「フォト・ムジーク」の頃というのは大体一致しているかなーと思うのでありますが、坂本龍一が最もKinkyな感じだった頃とでも言えば宜しいでしょうかね。この後発売されるソロ・アルバム「B-2 Unit」で坂本龍一の名声は確実に高まったと言っても過言ではないでしょう。勿論その前に「テクノポリス」が評価されていたからでもあったのですが、私はその時代から「Castalia」が好きで変わり者扱いされておりました(笑)。RS_WarHead1.jpg




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 ハナシが長くなってきた所で「フォト・ムジーク」について語りますが、この曲がCDリリースされる前にフル尺が掛かったのは私の記憶が正しければ2回しか無いのではないかと思いますが、この手のtipsはコアなYMOファンである方にお任せしますので私の浅薄なYMO知識では断言できないモノの、おそらく2回しか無かったのではないかなーと記憶しております。2回目に掛けた時は坂本龍一自身、辟易な素振りを装い「コレが最期ですよ」みたいな事を番組内で言っていた様な記憶があります。

 当時はFMエアチェックが主流の時代。アンテナを設置してFM専用チューナー&オープンリール・デッキorPCMプロセッサー&βhi-fi活用すればかなりの音質で録音できた時代でもあった為、そうした録音装置の高音質&高機能が広く普及していくと共に原盤の取り扱いも実は難しくしていったのがFMラジオ業界でもあったワケで、そういう時代にも出血大サービスでフル尺を流したのであろうと思います。

 まあ、そうこうして「フォト・ムジーク」という楽曲はどちらかというとインスタントな作りであるため坂本龍一本人もあまり思い入れが無いのか、レコードはおろかCD音源化される事はなく年月が経過していくのでありますが、90年代末にさしかかり当時の東芝EMIでは8枚組BOXでリリースされた企画アルバムに収録される事になったワケですね。そのタイトルが「J-Rock 80's」という企画CDです。
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 Sheena(=シナロケのボーカル)の「浮かびのビーチ・ガール」が入っていたりかなりマニアックな選曲だったりするのですが、「ユー・メイ・ドリーム」は入っていなかったり、どちらかというとB面コレクション的な意味合いの要素が高い企画アルバムだったのかな、と今更乍ら思います。個人的には福沢もろの「7AM」やら、スーザンの「魔法を信じるかい?」とか入っていると面白味が増すのではなかったかなーとも思うのですが、まあそれは扨て置き、着メロの全盛時代は「フォト・ムジーク」を着手こそしませんでしたがリクエストも結構寄せられたモノでした。坂本龍一っぽさは他の曲にもっと感じ取る事ができるのではないか!?という私の思いから作らなかったという経験があります。決してリクエストを無視していたワケではありません(笑)。


 YMOファンの方々の多くも「フォト・ムジーク」の切ないばかりのチープさを感じ取っているのかもしれません(笑)。故に、原曲「モドキ」に収まる位のsmaf音源での音を基準にしてイメージが膨らみ「フォト・ムジーク」のリクエストは多かったのだと思います。それ以前に私がやる事無くYMO専門店がありましたのでそちらに配慮していたというのが大きな理由のひとつでもありましたが、「フォト・ムジーク」というのは恐らく、初期のYMOファンには馴染み深いモノで、それ故思い入れが強いのだと思います。

 タモリがオールナイト・ニッポンをやっている様な時代、当時は今よりもラジオというメディアに食い付いていた時代でもありましたから、映像よりも音に注力する集中力というのは今よりも遥かに強いモノだったと感じます。都会の街並にしたって今よりも暗い(笑)。夜の闇が深く、光ですらコントラストの振れ幅は大きい時代。ナトリウム・ランプも少なく光の輻射の邪魔が少なかった時代とでも言えばいいでしょうか。夜も20時と言えば今の時代よりも遥かに「夜の深み」とやらを感じさせたモノですが、今では夜の照明に頼って小さな子供でも出歩く事が可能でもあるかのような夜型生活が齎す「夜の浅さ」を感じてしまう様な世の中です。夜10時のラジオの注力具合というのも今とは全く異なる営みを実感してしまうモノです。

 そんな懐かしい時代へのノスタルジーを投影させてしまう事もあったり、楽曲そのものの希少性もあって曲を聴きたくなる欲求が更に強まるとは思いますが、先の希少性やらノスタルジーにかられて坂本龍一作品に於いて「フォト・ムジーク」が本来の楽曲が持つ正当な評価以上の付加価値を与えてしまっていいモノなのだろうか!?と私は思う所がありまして、そういう意味においても当時はリクエストに応える事を敢えてしなかったのであります。「坂本龍一の作品に物申すオマエは何様!?」と思われるかもしれませんが、何処の馬の骨かも判らぬような者など音楽の楽理的側面はおろか器楽的経験すらも無いクセして断罪してしまう様な輩の評価と一緒にされては困ります(笑)。その手の連中の存在を無視して私だけに厳しく見るのはそりゃーバイアス掛け過ぎではなかろうかと私もついつい予防線張りたくもなりますが、ソコをグッと堪えた上でこうして語っているワケでありますのでご容赦を。

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